今はこれしか 2月17日
でも狩猟の醍醐味の本質は猟果にあるのではない。人間本来の原始の姿に戻って山野に獲物を追うという根源的なところに楽しみがあり、また得るものがある。その上、人は他の生物の生命をを頂いて生きているという現実をひしと感じさせられる。
こればかりは今どき他のどんな教育よりも効果的だ。動物の命を取るからと云って狩猟家が残虐というのは当を得ていない。家庭で鶏や兎を捌いて食用にするという場面が希薄な今の世では、狩猟家はそういった貴重な経験をしている希有な人種かも知れない。
皿の上の一片の肉が元はどんな姿形をしていたか、そんなことさえ想像外の若者には狩猟の世界はいい教育の場になろうというものだが・・・。
とはいうものの老のつく狩猟家にも事情があり、昔日、キジやヤマドリ、鴨や鹿を倒した生々しい思いでの場面からどんどん遠くなる。
やむなく時折射場に通ってはお皿目掛けて撃ち放つというわけ。猟期が終わってこれからが射撃場の賑わうシーズン。ボクの腕前は良くて精々B急だが、それでも下手は下手なりに面白い。
とまあ最近の獲物はヤブ陰で栽培したシイタケくらい。だが冬の乾燥した天候ではさっぱり大きくならず、おまけにやたら堅いとくる。
折角たっぷり出たのに気がつかず全部をべろべろに腐らせてしまった昨年が口惜しい。
by natsuman | 2009-02-17 18:01 | 美味佳肴 | Trackback | Comments(0)