常識がない 11月21日
ボクも日頃から何となくそんな風な気がするから、首相の云わんとしていることも分かる。首相としての立場上、軽々しい放言は注意しなければならないのは当然としても、それよりも医師会の反応の方がよっぽど気になる。大人げない。
もちろん医者は、狭き門を潜って難しい専門教育を、しかも長い時間受けているのだから、凡人よりははるかに頭も良い人がそうなってるだろうとは思う。でも頭がいいことや、専門家であること=社会の常識人、とは必ずしもならない。専門馬鹿という言葉もだてに言われてるわけではない。
考えてみれば、知識も技術も見識も専門家として充分に備える分、逆に社会との接触が少なくて、凡人が身につける庶民的社会常識が不足するということもあり得る話だ。
昔、日本医師会の会長だった武見氏なんか、そういう点ではどこか庶民感覚の欠けた人物だったようにボクは捉えていた。今の医師不足はあの人のお陰だからね。日本医師会が今もそうならちょっと心配になる。
医者は、医療の専門家として誇りがあるのは当然としても、専門教育というものは得てしてそういう弊害もがあるのだと云う常識も持ち合わせて欲しい。常識の中には謙虚さもあるだろうし。
今回、唐沢会長が、「まあ医者も沢山居りますし、中にはそういう者もいるかも知れません。でも殆どは皆さん日本の医療のために頑張ってますよ」と、さらりと受け流すくらいの器量が欲しかった。それがあの激怒ぶりでは、「ああやっぱり弊害がここにあり」と云われかねないじゃないですか。
by natsuman | 2008-11-21 14:30 | 時事世論 | Trackback | Comments(0)