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防衛省成る    1月9日 

防衛省成る    1月9日 _d0013739_23381032.jpg 防衛庁から防衛省へとうとうなった。海空陸三自衛隊は欣喜雀躍の喜びだ。でもそう手放しで喜んでいていいのだろうか。憲法9条は理想的かも知れないが現実的ではない。国際社会の中での日本の立場と役割を考えれば、独立国家として軍備なんか無くてもとはとても云えない。だからかこそ自衛隊が存在するのだし、それをどう言い換えようとも他所の国からすればNAVYであり、AIRforceであり、Armyであることに変わりはない。自衛隊が軍隊であることは直しようもない事実なのだ。だが省への昇格はちょっと心配でもある。
 いや単なる省への昇格だけならいい。海外活動を付随的業務として本来業務へ格上げするという話しが何故、昇格問題と一緒に急に取り込まれるのか。それとこれは別問題だと思うが。
 日本は戦争放棄を国是とする国だ。とはいえ自衛権までをも否定するものではないだろう。日本の法律でも正当なる自己防衛は認めている。我が身を守るのは本能でもある。それを現実的に有効にするには集団的自衛権の行使もある種当然だろう。但し運用には相当の厳しいコントロールが必要なのは云うまでもない。
 だが海外活動がさらななる自衛隊の業務になるという話しは頷けない。一国家として軍は不可欠だが、軍自体は派遣が難しい図式に止めておく方が良いような気もする。今日の昇格に伴う話しはずるずるとなし崩しに広まる戦前の軍部のパターンと同じようで何だか空恐ろしい。
 ところで今回の昇格を自衛隊の現場が祝うのはどうだろう。淡々と名称が変わったとことだけを受け入れるだけにして欲しいものだ。現場の自衛隊員が鬼の首を取ったように喜ぶのは少々危険な感もある。国際平和への協力活動というのは、自衛隊が米軍事力の中に囲い込まれるということでもあるだろうに・・・・。

by natsuman | 2007-01-09 23:35 | 時事世論 | Trackback | Comments(1)  

Commented by KI at 2007-01-10 09:36 x
 命をかけて国を守るのが仕事なのに、また時として、警察や消防隊員が手にあまるような時にかりだされる。なのに、その存在さえ肯定されてるのか否定されてるのか、はっきりしない状態から少しは認められるようになった、ということで大喜びをしているのじゃないでしょうかねえ。

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