財布はオカネを入れる袋・容れ物と広辞苑にある。
江戸時代は金貨と銀貨、銭貨の時代。藩札はあっても紙幣は無い。
庶民は銭かせいぜい銀の時代。袋が便利だから専ら巾着が財布だった。
明治以降、紙幣が発行される。
紙幣は高額の金のやりとりに便利だった。もちろん小銭として硬貨もある。
人々は巾着では飽き足らなくなったかもしれない。
新しい財布が誕生する。
何によらず物入れにはまず袋が使われる。
鞄の始まりも袋だった。長じてボストンバッグが生まれる。
口を押し開くとがばっと開くあれだ。大口は中身の出し入れはしやすい。
”がまぐち”はその小型版。巾着に代わる財布だった。
ところでがまぐちとは言い得て妙。
ネーミングの秀逸さは見事。しかも実用品の極致だ。
紙幣も小銭もこれ一つで持ち歩ける。小さいのから大きいのまで色々あった。
さすがに今では昔風は流行らない。しかし形を変えては残っている。
その便利さ故だ。何しろ今も小銭はじゃら銭だ。
日々の買いものなど、小銭の出し入れにがまぐちに選るものはない。
子供の頃、小さながまぐちを使った。
長じて専ら革の財布。札専用でじゃら銭はポケットに放り込んだ。
かくて財布の主役はいつも札。沢山はなかったが。
しかし世はカード時代。
クレジットカードが現金代わり。
習慣で多少の札は持ち歩くものの沢山は要らない。
額が少しまとまれば直ぐにカードの出番。
財布はカード入れに変身である。
出かける際は必ず車を使う。免許証もカード。診察券もカード。
そして行きつけの店のポイントカード。
財布の主役交代である。
因みに画像はボクの財布ではない。
似てはいるが小銭入れみたいなポケットはない。不要である。
大分くたびれてきたからそろそろ新調するか。
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