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房総の絵画展      1月10日

 ここ二三日良い天気が続く。房州名物の大西風もなく、穏やかな陽が野山に目一杯注いでいる。豪雪地帯の方々が見たら何というか。
 午前中は久しぶりの城山古文書研究会に出席。例によって鍋屋嘉兵衛一行の道中記だが、旅回りもいよいよ終盤に向かっている。日光参詣の後、日光街道を南に向かい、古河で分かれて関宿で舟に乗り、また乗り換え乗り換えて大江戸へ。さらに東京湾を浦賀経由で一気に房州に帰ってくる。江戸の交通網もなかなかのものだ。
房総の絵画展      1月10日_d0013739_20421531.jpg 午後は毎年富浦道の駅でこの時期に開いている静遙さんの「房総風景画展」を見に行く。クレパスによる明るいタッチ、房総の今ではなかなか見られない、ああこれぞ日本の田園風景、と思わずつぶやきたくなるような、懐かしさに溢れた絵が並んでいる。銀爺はこういう風景画が大好きだ。
 それは時に子供の頃の森や田んぼの風景であり、時の流れが止まったような漁村風景だったり、あるいは山鳥や鹿を追って森の奥深く駆け回っていた時、目にした自然一杯の光景であったりで、見ているだけで心温まるものがある。中でも村の鎮守の森や、ひなびた辻の大きな楠の木の、昼でもなお鬱蒼とした暗い木陰と、その背後にまぶしいように光る空があって、自然と暑いさなかのセミの声が聞こえてくるような、そんな絵が好きだ。今ならさながら「となりのトトロ」に出てくる、あの森や田園風景である。見ているだけで懐かしさがこみ上げてくる。房総の絵画展      1月10日_d0013739_20463864.jpg
 そんな静遙さんの絵が我が家にも二枚ほどある。一枚はわが愛艇も絵の中に描かれている光り輝くハーバーの絵。夏の暑さが伝わってくる。静遙さんは千葉に住んで房総一体の往年の良きふる里の姿を残そうとしている貴重な絵描きさん。もし余裕があるなら、あの腕をふるった小湊鉄道の駅舎を描いた絵が全部欲しいものだ。どの駅にも銀爺の思い出が見え隠れする。せめて一枚欲しいところだが、貧乏暮らしの小庵では折角の絵を掛ける場所がないのが残念。あなたは一枚どうですか。
房総の絵画展      1月10日_d0013739_215472.jpg

 帰りには館山は八幡海岸からの素晴らしい夕日を眺めて気分良く帰宅。皆さんにもお裾分けしよう。なお明日からはしばらく湯に浸かりに行く。投稿は可能ならば携帯から。

by natsuman | 2006-01-10 18:02 | 教育学習 | Trackback | Comments(0)  

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