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手焼き煎餅

 関宿は千葉県の最北端にある。そこに江戸川と利根川がある。かって東京湾に流れていた利根川はここで銚子へと付け変えられた。とうとうと流れる川向こうは埼玉県と茨城県。関宿藩が治めてきた水運の町だった。
 70数年前、終戦への道を開いた時の首相、鈴木貫太郎の出身地でもある。今その邸が残り記念館がある。
手焼き煎餅_d0013739_10384066.jpg しかし関宿というとボクの脳裏には喜八堂の名が浮かんでくる。煎餅(せんべい)屋である。元は上野か神田辺りで営業していた江戸時代以来の古い店だと聞く。それがいつの時か関宿へ移ったという。
 通りに面して歴史を感じさせそうな佇いだが、裏手には工場があるようだ。店先で手焼きをしている。火に炙られて真っ赤な顔で焼いている。もちろん辺りには醤油の焦げたいい香りが漂っている。
手焼き煎餅_d0013739_10385273.jpg 店に入ると広い三和土(たたき)の土間が広がり、昔風の縁台が置かれ、旁らにチンチンと湯が沸いている。
 廻りには商品・名物の煎餅が各種並んでいる。それぞれ試食が出来る。それをああだこうだと云いながら頂戴し、美味しいお茶と草団子を賞味する。
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 関宿へ来れば必ずここによる。しばい憩いの恰好の場所だ。居心地がいい。だから帰り際にはついつい沢山買ってしまう。
 なお、ここの一番の商品は醤油味が濃く、美味しいがかなり塩っぱい。お茶なくしては進まないかも。

by natsuman | 2017-04-16 16:43 | 美酒佳肴 | Trackback | Comments(0)  

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