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銃が直らない 2/5

 愛銃は国産品。歴史あるメーカーだったが最近廃業になったようで残念でならない。
 趣味に使う銃をお上はなぜか猟銃という。行政用語である。猟には使わない射撃オンリーでもそう呼ぶ。日本で趣味やスポーツ、生業のために所持出来る銃は猟銃と空気銃なのだ。
 かって狩猟用の銃は銃工が腕を振るう手作り品だった。特に二連銃は欧米で磨き上げられた独特の銃器でいわゆるスポーツガンの完成形と云われている。軍用銃とは全然世界が違うのだ。
 歴史と伝統からヤスリとタガネとハンマーで作ると云われるほど手造りの極みに達した製品だった。日本でも昭和40年代くらいまではまだそういった銃工がいたが、銃刀法の影響でみな飯を食い上げた。
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 もちろん量産メーカーもある。一時はそれなりに輸出の花となったが残ったのがM社とS社。さらにそれがついに1社に。
 ここでいう銃とは狩猟用かもしくは射撃用である。それらをスポーツガンと云う。銃の区別もつかない多くの日本人には縁の無い話だが、かってスポーツ銃は日本の結構な輸出品だった。毎年数十~三十万丁が海外に送られた。価格の割に品質の良さが売り物だった。
 ブローニングやウィンチェスターの名は一度は聞いたことがあろう。そんな有名ブランドの高級銃も実は日本製というのが多い。射撃用である。
 とはいえ銃はその歴史的な文化に大きく影響される。連発式は米国製が好まれたり、二連銃では雰囲気の良さや性能で欧米製に人気がある。国産はなかなか立ちうち出来ない。国内需要が少ないから我々は専ら海外向けのお余りを分けてもらって使ってるようなものだ。
 銃砲店に行けば外国製が幅を利かしている。国際競技ではどうしてもそういったものが幅を利かすし、またそれに心酔する射撃人も多いから商売としては仕方が無いのかもしれない。ただ大和男子にしてみれば単純な外国崇拝は残念でならない。
 ボクも名銃と云われるものに憧れる。一度は使ってみたいと思う。がB級シューターとしては腕の方が許してくれず、愛銃は今もごく平凡なものに落ち着いている。
 さてその手垢のついた愛銃の故障がなかなかな直らない。使い古しだし今さら直してもと、思いは複雑。さりながら新銃に代えるのもお歳の方が時間切れ。早く直ってくれい・・・・!

by natsuman | 2016-02-05 09:09 | 射撃砲術 | Trackback | Comments(3)  

Commented by とおりすがり at 2016-02-06 16:15 x
いつも楽しく拝見しております。
実は、過去に書かれていたテクノスダイバーのことなんですが、
リューズはねじ込み式だったんですか?
Commented by 種子島 at 2016-02-07 16:34 x
修理に出したらすばらしいヤスリ掛けをして帰ってきた銃がありました。昭和50年代のことでした。
ゲームガンは遊猟銃で、
スポーツガンは猟用銃、
ではなかろうかと思っております。
Commented by natsuman at 2016-02-09 09:43
コメントありがとうございます。気がつきませんで失礼しました。
とおりすがりさんへ
 テクノススカイダイバーはもちろん捻子込み式リューズでした。
種子島さんへ
 遊猟という言葉はありますが、遊猟銃というのは寡聞ながらあまり聞いたことがありません。
スポーツガンには、狩猟用、射撃用、両方を含めた意味があると思ってます。
なお、スポーツという言葉には元来、狩猟という意味があります。単にスポーツマンと云えば、それは狩猟家のことです。
ご意見ありがとうございました。

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