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格別の地 1/29

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 温泉地でこんなに立派な研究報告を出しているところを知らない。しかもそれを観光資料にしてここが如何に魅力ある温泉であるかを上手に宣伝している。もっとも世の中に知らないことは多く、以上はボクの独りよがりではある。
 てなことを書くと趣味のない御仁はさぞかしそこが大きな温泉地かと思いがち。だがここには小さな民宿級までをも含めて10数軒しかない。一応ホテルと称するものも実態は旅館という一番収容数が多い宿と、参入が一番新しい宿を除けば、あとはみな木造。
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 その木造も52室が一番大きく、あとは20室にも満たない小さな宿ばかり。が歴史がある。古いところは400年を誇る。
 それらが狭い谷筋に寄り固まっている。その上部はかってスキー場もあった。が今は看板さえ見えない。閉鎖しましたと宿のご主人が小さな声で言う。福島の駅から遠目にはコースが白く見えスキー場と思わせるが。
 温泉集落はあまりにも小さい。温泉街はどこにもない。大体お店がそもそもない。しかもルートの先が吾妻スカイラインである。観光バスはサッと通り過ぎる。辺りはタマゴが腐ったような硫化水素臭が乗客の鼻をくすぐるが、ぼんやりしていれば気づくこともなく一瞬にして通り過ぎてしまう。
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 そんな温泉地だ。だが湯の質、量、日本古来の温泉地らしい供給システム。小さいながら横綱というにふさわしい温泉郷だ。
 吾妻山は一切経山系に懸かる一本の沢筋に、上から下まで随所に自然抽出の源泉がある。どれも白濁の乳白色、硫黄泉である。それが木の湯樋を伝って自然流下方式で各宿の浴槽へ。これでもかとばかりの湯量で流れ込みかつ流れ出ている。これぞ温泉の典型である。また行きたい・・・・。

 ああそう、甘利さん、あまりに潔良くしすぎではなかったかな・・・・・。

by natsuman | 2016-01-29 10:18 | 温泉・旅 | Trackback | Comments(0)  

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