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あの雨はどこへ 9/10

 イヤー良く降った。間断なくまさに降りっぱなし。でも不思議なことに場所によって振り方がずいぶんと違う。
 このところ老人の日にちなんで市内のお宿がお風呂を無料開放している。それを聞いて出かける途中、少し青空が見えて日が差してきた。
 運転中の家内が言う「あっ、晴れてきた。洗濯物を出してくればよかった」と。だがその瞬間、まだ言い終わらないうちに突然先が見えなくなった。
 フロントグラスにたたきつける土砂降りの雨。ワイパーを強にして凌ぐ。あまりの変化にたまげた。女心と秋の空とは云うが、この変わりように首をすくめる。
 我が家は幸い高台にある。降り続ける雨はいつだって下へ下へと流れていく。雨水がたまることはない。でもその雨はどこへ行ってしまうのかと暢気にも思うことがある。海辺に住んでいることを忘れてだ。内陸に住む人々、それも河川の近く、ましてや天井川に近く住まう方々は戦々恐々だろう。
 我が家は一般常識的には住宅用ではない土地に建つ。仙人の住む佇まいに近い。だがこういうときだけは、ウンそれでよかったと思う。今のところは・・・・。
 そうこうしているうちに急に雨があがった。30分ほど前は消防車が警戒を呼びかけて巡回していたのに。あの激しい雷雲もついに通り過ぎたかと思っているところ、今度は市内要所に避難所を開設したと防災無線が早めの避難を呼びかけている。
 こういう呼びかけはいつも時機を逸している。大雨が終わったあとに大雨警報が出たりで、どうやら危機は去ったらしい・・・・。学習した市民はそう思っているだろう。

by natsuman | 2015-09-10 09:27 | Trackback | Comments(0)  

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