鯨の王様シャチが行く 5/28
そんな騒ぐほどの話ではない、別段珍しくもないのになあとボク。
学生の頃、東京湾をヨットやカッターで帆走したりしていると良くスナメリの大群にぶつかったものだ。あれも小型のイルカで東京湾の主みたいな存在だった。
年中というわけにはいかない。見かけるときは時期がある。でもごく普通の現象だった。オイ、今日はヨットに出くわしたぞ、と彼らの方が珍しがったかもしれない。
シャチとなるとぐっと機会が少なくなる。でもテレビでも報道していた金谷沖くらいまではよく見かけたものだ。
漁場調査の帰り船で金谷沖を南下しているとき出会ったことがある。必ず数頭で群れている。ごく岸辺で水深が10mもないくらいな場所だった。彼らも深くは潜れず、しばらくの間は並走。そのダイナミックな泳ぎっぷりは見事だった。水面に出る度に体側の白い部分がはっきり見える。何しろ手で触れられるほどの近さでだ。
体長は7~8m位か。こちらの小さな船と大差ない。が胴体の太さは格別だ。もしどんとぶつけられたらひとたまりもない。そんな思いで観察したものだった。
また別なときは、冬期、沖の鴨撃ちにと船を出したところ、洲崎沖でやはり数頭の群れに出会った。まるで脅すような雰囲気で舷側に添って出たり潜ったり。相手が大きいからあまり近づかれるとちょっと怖い気もする。
がこっちは鉄砲を持っている。仲間は撃っちゃへなどと冗談こいたが、そんなことして反撃食らったらとんでもないことになる。傍観するのみだった。
しかし実にきれいな着物を着ている。黒と白、粋だ。それがダイナミックに舷側を泳ぐ。これ以上の見ものはなかった。
鯨に比べれば大分小さい。それでもその風格は鯨類の王様にふさわしい。
そういえば海に出ることもなくなった。潮風を浴びなくなって何年経つか・・・・・。
(さすがに出会ったときの写真はない。画像は勝手ながらnetからの借用)
by natsuman | 2015-05-28 09:01 | 自然環境 | Trackback | Comments(0)