老い支度の難しさ 12/4
毎朝目覚める度に、あれを何とかしなきゃ、あれを処分しなければと思いが巡る。だがいつもその日倒れで老いの身支度にはいっかな手がつかない。
これだけは残しておきたい、これは捨てていい、と真っ向から両断できれば処分もずいぶんと楽になる。せめて毎日一つずつ、思い切って処分していけば一年で相当な整理が出来るはずと計算するものの、これまた下手な考え休むに似たりである。
趣味のものは特に難しい。もういいだろう、もうさっぱりと処分したいとは思っても、いざ実行となると思い出が足を引いてしまう。
そういった世界は、そのことに理解がなければ、何事も価値も使い方も分からないのが世の常だ。いずれ二束三文になってしまうかと思うと何ともやりきれない。
少々踏ん張って手に入れたものはなおさら。いざ売ろうとしても買値ほどにはならず、ただ古物屋を喜ばせるだけだ。それでもしかるべき筋に流れて有用に使ってくれれば、それで十分と我慢するしかない。
その点、趣味のない人はいい。余計なものが身の回りにないのだから。趣味のない人生なんて考えようもないが、老いの支度の簡単さには羨望がある。みなパチンコ屋に注ぎましたなんてのが案外一番いいのかも。北朝鮮に仕送りするのは承服しがたいけれど。(笑)
by natsuman | 2014-12-04 11:28 | Trackback | Comments(0)