ケイン号の反乱 6/19
海洋小説というのは船上や艦上の人々や取り巻く海洋を如何に巧みに描写するかで決まる。その点、「ケイン号の反乱」は小説も映画も秀逸な作品であった。
なお日本にはこういった小説がない。挑戦した方もあるがまるきり子供だましである。日本人には書けない世界だ。島国に住みながら海や船の世界には疎い。
沖合に停泊する艦へ渡るときにこれを使う。日本風に云えば内火艇だ。その使い方、人の配置、巧みな操船、何てことはないその映像に、好き者はそれだけでニコニコしてしまう。
見れば現代のFRP製と違って木造の、丸型ダブルプランキングの凝った作り。がデッキはない。完全なるオープンボート。浸水時のためにエアタンクはもちろん備えているだろうが、雨や浪が打ち込めば水船になる。その点お池の手漕ぎボートと違いはない。
by natsuman | 2014-06-19 08:45 | ふねの舘 | Trackback | Comments(0)