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本を読む、知を識る 8/17

 日本人にとって8月は戦争の記憶を引きずり出す気の重いシーズン。いささか思いもあるが、ただそれを上手く伝える筆力に欠けるのが悩ましい。
 これまで我が身を能天気としてきた。ところがそれは我が身のことではなく、大方の日本人が皆そうなのだと最近気がついた。
 そこそこの暮らし、健康で、面白おかしく、人生を笑い飛ばしている内は、大きな悩みもなく、人生万々歳。さればゴーイングマイウエイ。そうだ誰もが能天気さ。
 でももっと前向きの何かが欲しい。進取や向上の精神だ。少なくともその意気が。老人は肉体的には年々後退、向上とは縁が薄い。それだけに意識しなければただの朽ち果てる老人。そうはなりたくない。
本を読む、知を識る 8/17_d0013739_1115888.jpg 本屋通いが止められない。今も机上に未読本14冊が居座っている。
 読むことによって新しい知識を得ることが出来る。他人の考えや意見を知ることが出来る。なるほどそうなるかと理論理屈が分かる。ヘーそうだったのかと歴史を知る。それによって判断がよりしやすくなる。同じ過ちを再び繰り返さないよう努めるようにもなる。
 もし本がなかったらどうだろう。人から人へ伝えるだけでは内容が狭く少なすぎる。新聞やテレビもいいし、もちろんパソコンやインターネットもあるが、ただ情報量が多すぎ、情報の質、信憑性などの点でも今一つ信頼感を欠く。
 一番いいのはやはり本。書物として発刊した以上、多くの人の目に触れる。そういい加減な内容とは思いにくい。一応は筋も通っていよう。
 文字は数千年にわたって様々な知性を後世に伝えた。その力は今も情報機器のそれ以上だ。人類は文字文化を駆使して今日の繁栄をものにする。書物ほど高い知性を持つものは外にない。
 知は書物によって始まる。しかし読まなければ何の益にもならない。故に教育は文字を読むことから始まった。
 文字を識り、本を読まずして何のかんばせか・・・・。かって寺山修司はこう言った。「本を読んで街に出よう」と。
 

by natsuman | 2013-08-17 11:15 | 教育学習 | Trackback | Comments(2)  

Commented by tokyokid at 2013-08-18 06:33 x
ご説まことにごもっとも。ですが私の経験によれば、老人はまだ本を読む習慣を続けている人が多いように思います。問題は、これからの人生を抱えている若い人がほとんど本を読まなくなったということではないでしょうか。ちなみにマンガ本や週刊誌は、この場合の本の定義には入らないと思います。
Commented by natsuman at 2013-08-19 08:49
もちろんです。マンガや週刊誌を「本」と考えたことはありません。
また小説の類も私の頭の中では本という意識が薄いです。元よりある種の小説は大好きです。そういった面白さに惹かれて本を読む習慣がつけばいいのです。若い内にどんどん読めというのもそういうことだと思います。
それでもって他人の主張や意見、考え、世界があると知るのです。耳学問や経験だけでは大きな進歩は難しいですしその量は僅かですから。

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