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淋しい結末             6月1日

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 これまで都合8年間、市立博物館にお世話になって古文書を勉強してきた。
 同博物館に古文書解読に極めて堪能な学芸員がいたからである。O先生という。市内の歴史案内でも有名だからご存じの方も多いだろう。
 博物館の古文書講座は大変人気があり、市内はもとより市周辺からも知識欲豊かな、おしなべてお年寄りだが、大勢集っていた。
 それが肝心のO先生が異動になって一年。事業は残ってるからと何とか続けてきたものの、同じ市職員なのに、よその部署の職員がいつまでも講師では博物館の沽券に関わるとでも思ったのか、新年度になってから突然休止してしまった。
 これには古文書講座を楽しみにしていた大勢の熱心な市民らが落胆し怒った。一時は激しく博物館の対応までも非難するありさまだった。
 この講座とともに有志で作られた研究会がある。三つの班に分かれて既にいくつかの解読資料を完成させてきた。その折角の市民の努力を無駄にさせまいと、何かの形で出版の道をと探ってきたが、何だかそれさえも危うくなってしまった。
 ボクは火曜班に属している。ところが、以前11人いたお仲間のうち、二人が故人となられ、二人が体調不調その他病気で抜けられ、一人がご家族の看護で難しくなり、さらに一人は自宅が遠方の理由で抜けられ、今や僅か五人。さらに二人が他の斑へ移ると云うことで、とうとう我が斑は解消の憂き目になってしまった。
 今日はその最後の研究会。雑談に花咲かせながら、解消の無念さをにじませつつお別れした。
 何せ古文書は、素人がいくら取り組んでも、最終的に正解が得られないと、読めたのかそうでないのか分からず、さっぱり勉強にならない。だから添削指導してくれる肝心の0先生がいなくてはどうにもならない。
 妙なところで役所のセクショナリズムに翻弄されてしまった。何とか異動先で別な形でもいい、復旧して貰いたいものである。

by natsuman | 2010-06-01 20:53 | 教育学習 | Trackback | Comments(0)  

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