カテゴリ:艦船舟艇( 52 )

 

船員教育は二本立て

d0013739_12592796.jpg
海鷹丸は大学が持つ練習船として日本一大きい、と昨日書いた。
と云うと、もっと大きな帆船や練習船があるではないかと思われるお方もあるだろう。

実は、帆船である日本丸や海王丸の外に、汽船の(正しくは動力船の)練習船がある。
大成丸や青雲丸、銀河丸で、これらも館山湾には良くやってくる。
だが、これら帆船も動力船も、みな旧航海訓練所に所属している。
大学が直接、船の維持管理や運航をしているわけではない。
ところが海鷹丸は元東京水産大学だった現東京海洋大学が所管する船だ。
そういう意味で大学が持つ練習船として日本一である。

船の運航や維持管理は容易ではない。学校は教育に専念したい。
そこで厄介な練習船の運行管理部門を学校から引き離した。
今は海技教育機構とか何とか、名称が代わったが、元は運輸省航海訓練所と云った。

船員教育は古くは旧運輸省の所管事項。商船高校や商船大学、海技大学院等がある。
それら学生の海上実地訓練を、海技教育機構が受け持っている。
(ああややこしい。そのもずばり航海訓練所と云った方が分かりいいのに)
というわけで、沿岸用の小さな船は別として学校は大きな練習船を持っていない。
必要がないからである。

一方、漁業はかって農林省所管だった。今は水産教育のための大学や高校がある。
しかし、こちらは旧運輸省のような船舶管理別立ての考えを持たなかった。
それでは学校が直接練習船を持たざるを得ない。
そこで水産部門を抱える大学は国に、水産高校は都道府県に支えられて、
学校が練習船を直接運行管理しているというわけ。

日本は明治以来、海運を振興してきた。それには商船員が必要である。
それも一丁前の船長や航海士を育てるために専門教育を盛んに行った。
後の商船大学や商船高校である。
一方、漁業振興の一環として漁船船長や航海士の教育も全国的に進められた。
こちらは水産学校である。

こうした商船教育は旧運輸省、水産教育は旧農林省の所管という、
旧来の習慣を今も引き継いでいる。
とはいえ船長や航海士を育てるのに商船も水産もない。
どちらも海技技術者を育てるためだ。その教育内容に大きな違いはない。
水産学校から商船に乗る人もいる。商船学校を出て漁船に乗る人もいる。
もちろんそれ相応の海技資格に応じてだが。
結局、商船学校が上級の、水産学校はその一部、下辺を支えていることになる。

商船と漁船とでは船の大きさが違う。また船の運用目的も異なる。
しかし、海上という環境下で求められる技術や知識、必要な経験に大きな違いはない。
そもそもが海が舞台である。
船の安全管理を図る海事技術者としての資格はどちらも同じ。
海上衝突予防法をはじめ国際的に課せられるルールに違いはない。
どちらも同じ海員教育に変わりはない。
日本では海事技術者教育は二本立てなのだ。
にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ
にほんブログ村
[PR]

by natsuman | 2017-10-10 13:12 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(0)  

練習船、憩いの場

d0013739_08575231.jpg
館山湾は練習船が良く入る。
旧航海訓練所の日本丸と海王丸が先日来まだ居た。
大型帆船が同じ所に長期間、二隻も仮泊しているのは珍しい。
そして昨日、新たにもう一隻、大型の練習船が入ってきた。
画像右側の船がそれ。東京海洋大学の海鷹丸である。
d0013739_10051069.jpg
こちらはディーゼル駆動の動力船だ。
昔は帆船に対して汽船などと云ったが、正しくは汽船とは蒸気船のこと。
今、日本で蒸気船に分類される船はない。趣味的なものを除けば皆無である。
蒸気船の看板を掲げてるのはディズニーランド位だろう。
d0013739_10033516.jpg
さて海鷹丸は漁業練習船。現在は東京海洋大学に所属する。
昔は東京水産大学だった。
大学が所有する船舶としてはこれが一番大きい。
こういった練習船は大きな船とは限らない。
各県水産高校の中小型の漁業練習船も少なくない。
館山湾は練習船の憩いの場である。


にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ
にほんブログ村
[PR]

by natsuman | 2017-10-09 10:06 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(0)  

練習船、憩いの場

d0013739_08575231.jpg
館山湾は練習船が良く入る。
旧航海訓練所の日本丸と海王丸が先日来まだ居た。
大型帆船が同じ所に長期間、二隻も仮泊しているのは珍しい。
そして昨日、新たにもう一隻、大型の練習船が入ってきた。
画像右側の船がそれ。東京海洋大学の海鷹丸である。
d0013739_10051069.jpg
こちらはディーゼル駆動の動力船だ。
昔は帆船に対して汽船などと云ったが、正しくは汽船とは蒸気船のこと。
今、日本で蒸気船に分類される船はない。趣味的なものを除けば皆無である。
蒸気船の看板を掲げてるのはディズニーランド位だろうか。
d0013739_10033516.jpg
さて海鷹丸は漁業練習船。現在は東京海洋大学の練習船である。
昔は東京水産大学の練習船だった。
大学が所有する船舶としてはこれが一番大きい。
こういった練習船、実は帆船ばかりではない。
各県水産高校の漁業練習船も少なくない。
館山湾は練習船の憩いの場である。



[PR]

by natsuman | 2017-10-09 10:06 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(0)  

大型帆船集う

d0013739_09352096.jpg

天候が今ひとつだし、まだ明るさも足りない早朝。
おまけにスマホだからズームも効かず、いささか不鮮明なのは申し訳ないが、
今朝、珍しく大型帆船が二隻いて思わずシャッターを押した。
今でも帆船が良く来る館山湾だが二隻は珍しい。

旧航海訓練所が運航する船員教育用の練習帆船。
手前が多分日本丸。向こうが海王丸だろう。
この種の船を正しくは四檣バークという。
これは大型帆船の典型的なリグ(帆装)である。
さらに大きければマストが増える。
人力で扱える帆の大きさには限りがあり、
1本のマストに張れる帆の数にも限度がある。
それ以上はマストを増やすしかない。
その昔、7本マストというのがあった。ローソン号と云い日本にも来ている。
それが多分歴史上最多だろう。
片や小さければマストは3本になる。いわゆる三檣帆船。
帆船時代はそれが主流だった。

帆船は帆の掛け方、つまり帆装で区分する。
小型な船は縦帆装置で。大きくなれば横帆に。
三檣以上は一般的に横帆が主帆になる。
いわゆるシップ型やブリッグ型などだ。
当時としては比較的船が大きく、また数も多かったシップ型が、
後に英語で船のことをシップ(ship)と云う語源になった。
帆装・リグの話は尽きない。

今どき帆船で訓練してどうするのか、というご意見がある。
今朝もそんなつぶやきが聞こえてきた。
船というものは、軍艦であれ小さなボートであれ、
自然という大きな力に翻弄される。
そこでの船員としての資質は単なる機械技術者であってはならず、
それを体感会得させるのが帆船訓練だ。
海という人間の力ではどうにもならない環境で船の運航を的確に対処する基本を学び、
あるいは自然の力を上手く利用する事の大切さを学ぶわけだ。
安全運航のために最新鋭の利器を利用するのは当然としても、
決してそれだけに頼ってはならないということである。
米海軍イージス艦の事故が多いのは案外そんなところに原因があるのかも知れない。
それに大勢の人手を要する帆船での実習は団体訓練そのもの。
一致団結の大切さを情感させてくれる。
帆船は青少年の訓練に利用価値が高いのだ。

にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ
にほんブログ村
[PR]

by natsuman | 2017-10-04 11:16 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(2)  

にっぽん丸仮泊

d0013739_09014785.jpg
あれ珍しや。クルーズ客船が沖掛かり。
桟橋繋船じゃない?
遠目には黒っぽく見える船体下方部分。
この方が如何にも客船らしくて見ばが好い。
とかく真っ白に塗りたがる昨今の客船だが、
これは船殻部分を濃紺に、上部構造物を白に塗り分けている。
こうして一目でにっぽん丸と分かる。
06:30錨を巻き上げて出ていった。
どこへ行くのだろう。

この船、今どきのクルーズ客船としては小さい部類に入る。
まして湾の中央。遠目には小さい。
しかし接岸中の客船は皆大きく見えるものだ。
いつぞや利尻島で出会った時はそうだった。
朝、気がついたらいつのまにか巨船が小さな港を圧していた。
いや、あれはパシフィック・ビーナスだったかもしれない。

なお、午後には小笠原丸が入港したようです。
にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ
にほんブログ村
[PR]

by natsuman | 2017-10-01 09:23 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(0)  

館山湾は船の展示場

d0013739_14401407.jpg
秋日和。夜明けから海は静かだ。湾内に船はいない。
そりゃそうだ。この時とばかり北へ南へと走り回らなきゃならない。

一定の航路を行く船を定期船、英語でライナーという。
一方、航路が決まっていない不定期航路船はトランパー。
運ぶ荷があればどこへでも行く。
だが今どきそんな船はない。本社の指示でしっかりこき使われる。
沖合遙か大洋を走るのは大型船。航洋船なんて云うこともある。
小型船はもっぱら沿岸を行き来。コースターと呼ばれる。

館山湾は東京湾の出入口にある。奥には東京港や横浜港、川崎港が控える。
千葉県側には千葉港や市川港、木更津港があり、それに新日鉄がある。
巨大な鉱石運搬船が行き交う。神奈川側には巨大な基地、横須賀軍港もある。
毎朝、水平線には巨大な船の行き来が見える。
コンテナー船、オイルタンカー、LNGタンカー、バルクキャリアー、大洋フェリーetc。
よくもまあ毎日こんなに物を運んでくるなと感心する。

その東京湾の口に館山湾はある。三方を陸に囲まれ静かな海面が控える。
鏡ヶ浦などと云う。船は風を嫌う。時に風よけの避難場所に使われる。
船が錨を入れる場所は泊地だが、風よけなら避泊地だ。
海底が砂地で錨の効きが良いことが条件でもある。
沖に錨を入れて留まるから沖掛かりという。もちろん乗組員は上陸できない。
湾内が船で賑わっても地元には一向にお金が落ちない。

避泊するのは多くが小型のコースター。だが今どきは少々状況が異なる。
荷主の要請に応えて会社の指令でほぼ定期的に運航される。
したがって避泊船はよく見れば、ああまたあの船かとなる。

そんな中に混じって白い船は目立つ。
海上保安庁の巡視船、商船員教育用の練習船、漁業調査船、漁業実習船等々。
官公庁に所属する船はみな船体が白い。そしてカツオ船なども。
目立つのは練習帆船。4本マストの日本丸や海王丸は一隻でもスターだ。
一方軍艦は灰色。バックに溶け込んで視認しにくい。
視界が効かない時は判然としない。
潜水艦。ああこれは黒だ。船体に背びれのようなセイルが目立つ。
外にも小は掃海艇から大は空母まがいの護衛艦まで。
館山湾は船の展示場みたいだ。
にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ
にほんブログ村
[PR]

by natsuman | 2017-09-27 09:30 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(0)  

漁船風のレジャーボート

d0013739_08531681.jpg
早朝の漁港風景という感じだ。
だが手前の船は漁船ではない。
一見漁船風だが大方は個人持ちの釣り船である。
漁船とは漁船登録してあるものを云う。
がただの釣り船は漁船とは関係ない小型船登録である。
つまりはプレジャーボートということ。
いわゆる世間が言うヨットやモーターボートと同じわけだ。
それが公共のすべり則ち引き場を、如何にも漁船面をして専有している。
しかもその場所が高値で取引されているという。
私有化されているわけだ。

漁船風なら野放しで、
ヨット/モーターボートなら厳しく取り締まる。
片手落ちではないか。

にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ
にほんブログ村

[PR]

by natsuman | 2017-07-29 11:24 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(0)  

旅客船か否かの違い

船とは人が乗る乗り物。である以上、人命の安全確保が不可欠だ。
もちろん転覆、浸水、漂流、火事になったりしては乗り物にならない。
そうならないよう建造し、また運航しなければならず、
ために必要な設備が法律で定められている。
d0013739_09354805.jpg
なんでまたそんなことをと思われるかもしれない。
なあに、この間の海王丸を日本丸と間違えたことの続きである。
船舶は国内的にも国際的にも船体の構造や設備を整え、
また必要な資格を有する船員を乗り込ませろと法律で定めている。
では一般旅客も乗る客船はどうなるか。

貨物船なら専門の船員が乗る。漁船は漁船員という特殊な人が乗る。
ところが旅客船は船員以外に旅客が乗る。
船員はそれなりに教育を受けている専門家。だが旅客は海については素人。
旅客が乗っていてはいざというときお荷物になりかねない。
そこで旅客船は設備や安全への規定が一段と厳しい。当然である。
ということを言い換えれば、
客船以外は素人は乗らないという前提で船が造られている。

帆船日本丸は商船教育の練習船として国の予算で建造した。
ところが従来は船員の教育訓練にのみ使用する、
つまり乗るのは練習生だけと想定してきた。
もちろん練習生は列記とした船員の卵。素人のお客さんではない。
ところが「青少年のための海洋教室や体験航海」にも利用したいと意識が変わった。
かくして新しい練習帆船”海王丸”が誕生する。

日本丸はお客を乗せない。が海王丸は一般の青少年をも対象に乗せる。
そこで旅客船として建造。見た目には同じようでもここが違う。
皆さんも希望すれば旅客として練習船に乗り訓練を受けられる。
但しベッド数は22名分しかない。申し込みはお早めに!(笑)

両船はよく似ている。中々見分けにくい。
そこで、やれ船首像が違う。船側のブルーのラインの数が違う。
後部操舵所の、後からの波浪を防ぐシェルターの形が違うなと色々取りざたされた。
だが、どれも遠方からでは見分けにくい。
ところが旅客船とそうでない船とでは救命設備が違った。

旅客船はお客さんファースト。旅客船の方が設備規程が厳しい。
結果、救命艇の色が異なった。
細かくは色々あるが遠目にも分かるのは救命艇の色。
日本丸はオレンジ色。海王丸は白色。
沖合に停泊している練習帆船の優雅な姿の中に、
もしもオレンジ色が見えたらそれは日本丸。
海王丸は旅客船らしく白色である。
要は「国際航海に従事する旅客船」として誕生したか否かが、
救命艇の色に現れたというわけ。
にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ
にほんブログ村

[PR]

by natsuman | 2017-07-12 09:36 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(0)  

延ばせ桟橋

海岸へ出ておやと思った。真っ白い客船が夕日桟橋に着いている。
昨日の朝のことだ。青空に船体が映える。
d0013739_15480981.jpg
パシフィック・ビーナス号。
時々当地へやってくる。
d0013739_15481884.jpg
そんなに大きな船ではない。
でもちょこまかした船しか居ない館山湾では他を圧倒する。
実は桟橋が予算の関係で中途半端。
もっと大型の船も着岸出来るよう、沖合の水深のある先まで延ばす予定だった。
結果、水深の関係で利用できる船舶に限りがある。
案の定、大型のクルーズ船は利用出来ない。
拡張工事の計画がある。
だが、今でも先端へは500mも歩かされる。
それがさらに延びたら、ボクには縁がなさそうだ。
にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ
にほんブログ村
[PR]

by natsuman | 2017-06-20 16:02 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(0)  

海上交通の知識

あるブログがある。その道の関係者には権威と思われている(らしい)。
当人がそう自任している節もある。世間ではオタクと云う部類だろう。
軍事関係、武器兵器に委しい。自衛隊との強力なコネもあるようだ。
そんな訳か、今度の衝突事故でも早速に解説を試みた。
だが、どうも、この御仁、海のこと船のこととなるとまるで素人のようである。
d0013739_13420142.jpg
何年か前に自衛艦あたごと漁船の衝突事故があった。
その折も、アレレと思ったものだ。
今回また相模湾で米国イージス艦とコンテナ船の衝突事故が起きた。
艦側に相当なダメージがあって死者も出た。
軍艦と商船の事故。いろいろな意味で後世に課題を残すことになった。
海難審判がどうなるのか。それさえまだ定かではない。

両船の事故に至る迄の進路や速度は分からない。
だが両船の当たり所からすると、両船の航路がもし行き会い関係にあったとすれば、
コンテナ船が進路保持船に、艦側が相手を避けるべき立場の避航船になる。
避けるべきは米艦となる。状況が良く分からない今の段階では。

確かにコンテナ船の船首部が米艦の側面に衝突している。
艦長室のある辺りだ。
素人目にはコンテナ船がぶつけたと映る。
しかしそれでもって頭からコンテナ船に非があるとするのはまだ早い。
非はまだどちらにあるか分からないからだ。

それをはなから一方だと決めつけるのはどんなものだろう。
軍艦だからといって特別な権利や航法があるわけではない。
海上では軍艦も商船も、漁船やヨットでも同格だ。
とても海や船に委しいようには見えない。単なる軍艦びいきではないか。
船も飛行機も航行の原則は同じ。何を根拠に断じたのか不思議なお人だ。

にほんブログ村 シニア日記ブログ 70歳代へ
にほんブログ村
[PR]

by natsuman | 2017-06-19 13:44 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(0)