2017年 09月 08日 ( 1 )

 

雅楽の夕べ

先日の倉吉でのことである。珍しいものを拝聴した。
事前に市役所観光交流課から提案があった。
ここ倉吉には旧関金町出身の雅楽の奏者がいらっしゃる。
ついては関金温泉開湯1300年祭イベントとして「雅楽の夕べ」が催される。
それにご出席いただきたいと。
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中央が出身者の高多祥司さん。雅楽演奏家・篳篥(ひちりき)奏者とある。
左右の方もそれぞれ日本伝統の雅楽奏者。それも相応の方である。
奏ずる楽器は左から笛・ひちりき・笙(しょう)である。
生の雅楽の演奏なんて生まれて初めてだ。
どれもが笛の一種。だが老生はここで間違いに気がついた。
笛は別として、ひちりきと笙をあべこべに理解していた。

笛は日本古来の横笛。多少なじみがある。がひちりきと笙は縁が無い。
雅楽の代表曲は”越殿楽”。それくらいは知っている。
高校の時、音楽の授業で日本音楽の代表として習い、歌ったことがあるから。
優美かつ情緒豊かな調べで、正に平安時代ののどかさを思わせる。
毎年お正月にはテレビから流れる雅楽は大概これだ。

高多さんが解説を加えながら8曲ほど演奏した。
如何にもかすれた音の妙味を活かした笛は実に日本的。
一方、ひちりきの小さな笛に似合わない豊かな音量には圧倒される。
説明では音域が狭く7音くらいしか出ないという。それにしては朗々たる音だ。
笙は如何にも雅楽らしい音調を奏でる。
奏者の前に炭火が置かれ、始終くるくる回しては暖めている。
中の籠もる湿気というか蒸気を乾かすという。楽器としてはかなりデリケートである。
聴きながら思った。その音調はまるでパイプオルガンの如くだなと。
小さいながら何本も管がある。
その一本一本の音が和音となって荘厳な調となる。
ふーん、これは携帯式パイプオルガンだなと思わず顔がほころんだ。
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会場は関金の”鳥飼家住宅”。農家を移築したものらしい。
宿から見下ろした際、あれは何だと思っていたところだ。
農家風の古い家宅。奏者に向けられた照明以外、灯りは何もない。
間近に聴く雅楽は体中に響き渡る。
鉄砲隊は発砲音の影響で高音が聞こえづらい。
そんな耳にどう伝わったか。興味津々はボクだけか。
いろいろ聞きたいことがあった。だが演奏が終わったらサッと引っ込んでしまった。
写真も撮れない。もちろん演奏中の撮影はお断り。
仕方がない。一枚はnetから拝借した。
こういう文化がこの町にある。館山とは大違い。
歴史の違いをまざまざと見せつけられた思いだった。
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by natsuman | 2017-09-08 10:06 | 美術音楽 | Trackback | Comments(2)