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モンゴル帝国     7月22日

 昨日の話のせいでか本日の訪問者は激減! 皆さん結構反応が正直でした。アハハ、いやこれは失礼。
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 ところで今、岡田英弘氏の「日本人のための歴史学」を読んでいる。これが面白い。目から鱗が落ちるとはこのこと。東は日本から西はドイツ・イタリアに及ぶ広大なユーラシア大陸の地図を常に頭に置きながら読み解いている。
 世界史にあまり縁のなかったボクには少々難しい部分もあるが、要は世界の歴史はモンゴルから興ったということだ。その版図は一時、トルコから東欧、も少しすればフランスまでも蹂躙されかねなかったという途轍もない勢力を誇っていた。西欧なんてのはまだまだ歴史の片隅の片隅だった頃の話しである。
 大陸という地続きの土地だから草原の盟主だった遊牧民の周辺への影響は強大で、それ無しでは世界の歴史は語り得ないということで、初めて知る話しがいろいろ出てくる。
 そのモンゴル帝国の遙かなる後裔がかってのロシア帝国であり、その皇帝はチンギス・ハーンの王権の継承者でありその臣下たちもモンゴル帝国の後裔であるなんてのはへーっと思ったものである。
 因みに、9世紀にスカンディナビアからバルト海を渡ってきたゲルマン人、則ちノルマン人のことをルーシ人と云った。このルーシがロシアの語源であるという。またロシア語のツアーリはモンゴル語のハーンの訳語だそうだ。なおまたモンゴル人がかってキリスト教だったなんてことも驚きだ。
 モンゴル帝国は東では今の中国を包含して元朝を興したが、その後種々の紆余経緯があって中国で1911年に辛亥革命が起きると、遊牧民族は袂を分かって独立国となり、さらにまた曲折を経て現在に至る。もちろんここで云うモンゴル帝国とは現在のモンゴル国を指すのではない。
 今中国は広大な国と目され今後の展開に注目が集まるが、かってのモンゴル帝国に比べればほんの一部の支那に興った小さな国だ。しかし中国人というのは今も中華思想という妄想にとらわれていて、モンゴル国はもちろん日本だってアジア全体の宗主である中国の属国くらいに思っているから手に負えない。こうして新たにモンゴルの盛衰を見据えると中国を見る眼も変わってこようというもの。この厄介な国とどう付き合っていくのか先が思いやられる。

by natsuman | 2007-07-22 22:00 | このブログ | Trackback | Comments(0)  

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