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5月2日(月) ビワ山に轟音とどろく!

 雨も上がって薄曇りのゴールデンウイークの中休み。遠くに新緑の山並みが日増しに美しくなる。萌葱色とはよく言ったもの。その緑が木々の固まりごとに微妙に色が違う。正に萌えるだ。

 キジが鳴く。ウグイスが谷渡りし、コジュケイがやかましい。隣地に落ちた夏みかんの実を半割すれば小鳥が盛んに啄みにくる。ヒヨドリに混じってキジバトが一羽すっかり居着いた。2,3メートル寄っても逃げない。それを狙って近所の猫が地を這うように匍匐前進。オー猫君やるねー、でも捕まるなよハト君。

 最近タヌキもハクビシンも姿を見ない。が居ないわけではないらしい。キジは向こうの畑でまるでカラスのように黒い。茶色のコジュケイもさすがこの時期はヤブから出てくる。どれもこれも田園の風景、点描として親しみあう光景。心地よい。しかしカラスは駄目だ。こいつだけは要らない。昨年は子育てのカラスに散々悩まされた。また裏山に巣を作られたら困るなあ。

 ここは南房総、周辺にはビワ山がある。一つの実を育てるのにも年間最低4回は木に登らなければならない手のかかる果物。その一年間丹誠を込めたビワの収穫期に、熟れた美味い実をねらってカラスが跳梁跋扈する。農家にとっては悩みの種。それを何とか追い払おうと爆音機が終日けたたましい。
 そこで猟友会も要請を受けてカラス駆除に協力することになる。できるだけお百姓風に装ってビワ山を廻り追い払うが、敵もさるものでなかなか近づけさせない。そもそも鉄砲で狙う機会が滅多にない上、遠いとあっては射落とすのはさらに難しい。尾根の梢で”来たぞ来たぞハンターが来たぞ!”と連絡し合っては遙か射程外で笑っている。駆除員もただの動く案山子だ。

 四六時中爆音機がうるさい。山間にこだまする。でも遠くはまだいい。朝5時半、すぐ裏でドーンと轟音! ウアッとばかり布団から飛び跳ねる。こりゃあたまらん。鉄砲の比ではない。まるで庭の大砲だ。慣れない別荘の住人が血相を抱えて飛び出てくる。無理もない。しかし農家はもっと必死だ。その音、何とかならぬかとの苦情もあるようだが、農家にしてみればしばらくの間ご協力をとしか云いようがない。田園は静かなりと思うのはただの思いこみ。事情を理解しないとエゴになる。銀爺も時にうんざりはすれども文句は言えない。

by natsuman | 2005-05-02 10:23 | 自然環境 | Trackback | Comments(0)  

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