大型帆船集う

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天候が今ひとつだし、まだ明るさも足りない早朝。
おまけにスマホだからズームも効かず、いささか不鮮明なのは申し訳ないが、
今朝、珍しく大型帆船が二隻いて思わずシャッターを押した。
今でも帆船が良く来る館山湾だが二隻は珍しい。

旧航海訓練所が運航する船員教育用の練習帆船。
手前が多分日本丸。向こうが海王丸だろう。
この種の船を正しくは四檣バークという。
これは大型帆船の典型的なリグ(帆装)である。
さらに大きければマストが増える。
人力で扱える帆の大きさには限りがあり、
1本のマストに張れる帆の数にも限度がある。
それ以上はマストを増やすしかない。
その昔、7本マストというのがあった。ローソン号と云い日本にも来ている。
それが多分歴史上最多だろう。
片や小さければマストは3本になる。いわゆる三檣帆船。
帆船時代はそれが主流だった。

帆船は帆の掛け方、つまり帆装で区分する。
小型な船は縦帆装置で。大きくなれば横帆に。
三檣以上は一般的に横帆が主帆になる。
いわゆるシップ型やブリッグ型などだ。
当時としては比較的船が大きく、また数も多かったシップ型が、
後に英語で船のことをシップ(ship)と云う語源になった。
帆装・リグの話は尽きない。

今どき帆船で訓練してどうするのか、というご意見がある。
今朝もそんなつぶやきが聞こえてきた。
船というものは、軍艦であれ小さなボートであれ、
自然という大きな力に翻弄される。
そこでの船員としての資質は単なる機械技術者であってはならず、
それを体感会得させるのが帆船訓練だ。
海という人間の力ではどうにもならない環境で船の運航を的確に対処する基本を学び、
あるいは自然の力を上手く利用する事の大切さを学ぶわけだ。
安全運航のために最新鋭の利器を利用するのは当然としても、
決してそれだけに頼ってはならないということである。
米海軍イージス艦の事故が多いのは案外そんなところに原因があるのかも知れない。
それに大勢の人手を要する帆船での実習は団体訓練そのもの。
一致団結の大切さを情感させてくれる。
帆船は青少年の訓練に利用価値が高いのだ。

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by natsuman | 2017-10-04 11:16 | 艦船舟艇 | Trackback | Comments(2)  

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Commented by 庭の砂利 at 2017-10-05 13:46 x
なーるほど!
帆船が若い船員を育てるにのとても大事だということが良く分かりました。
        (*^_^*)b
アメリカは帆船での訓練はあまりしないのですね。
海洋王国イギリスはどうなんでしょうねえ。
Commented by natsuman at 2017-10-06 10:11
アメリカ海軍にも大型の練習帆船があります。それ以外にも時代物の帆船がいろいろ保存され、あるいはヨットとして使われています。アメリカは海洋国ですから。英国も同様です。特に英国の場合は民間の練習帆船が特徴的です。
とはいえ大型の帆船を維持するのは大変で、最近は両国共に大型ではないより小型の、どちらかといえば数百トン級の大型ヨットのような帆船に主流が移っているようです。
なおヨットとは使用目的が私用の、つまり自家用船とも云うべき種類の船のことで、風で走るか否かは関係ありません。動力で走る船でも、つまり帆がなくても私的な目的のための船ならヨットと呼びます。日本人が思い浮かべる小さな帆で走る船というイメージは間違っています。どこかの国の王様が持っている馬鹿でかいパワーボートのお化けのような高速艇でもヨットと呼びます。
なお海に慣らせる、これを慣海性と云いますが、それを高めると云う目的では、いわゆるセーリングボート(日本人ならいわゆるヨット)が最適です。小人数でも運用出来ますし運行経費も節減出来ます。ただし規模の大きい団体訓練には不向きですが。

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