いつぞや伊豆半島沖でおきたイージス艦とコンテナ船との衝突事故。
米艦側は衝突されるまで誰も気がつかなかったという。
見張り不注意だ。
前にも書いたように海上交通の安全確保は今の時代も帆船の時代とさして変わらない。
基本はあくまでも人の目による見張り。いかに電子機器満載の現代艦船であってもである。
ところが米艦は衝突するまで全く気がつかなかった。
あるブログが妙なことを展開していた。多少知ってる男だ。
この事故の原因は、当初から一方的にコンテナ船にあると主張した。
なぜか理由も示さず。
この人、性格もあってか自己顕示意識が強い。一見博学だからファンが多い。
しかし、どうも海や船のことは全くの素人だとの印象が深まった。
アメリカのイージス艦。電子工学機器の塊みたいな船とみたか。
不注意を起こすわけがない。相手はただの商船じゃないか、と見下した。
「電子工学の塊」はイージス・システムの話し。
航海機器はどの艦もみな同じさとはラジオ体操の朋友。
元自衛艦の電子擬装に長く関わった人の話しである。
海上交通の基本は電子機器の有無ではない。あくまでも人間の目にあるともいう。
近づいてくるコンテナ船に気がつかない。しかも行き会い関係にあった。
正しく海上衝突予防法に基づいて航路保持をしているコンテナ船に対し、
避けるべき立場のイージス艦が、その直前を横切って衝突が起きた。
というのがどうやら実態のよう。米軍は責任者を処分すると云うからこれは確信犯だ。
やはりボクの睨んだとおり非はイージス艦側にあった。
艦橋両サイドに立って肉眼で夜の海をまさぐっていたはずの見張り員の見張り不良。
それを監督する当直士官はさらに責任重大だ。
軍事知識を誇っていても海のこととなると何も知らなかった。
図らずもこの事故で化けの皮が剥がされたわけだ。
となると自衛艦”あたご”と小型漁船の衝突事故の時の、
如何にも訳知り顔な解説は今思えば噴飯物。
再び今回。早とちりでは済まない。無知をさらけ出した。
しかし誰も気がつかなかったなんて。米艦の艦橋は緊張感を欠いている。
これじゃまるで海の暴走トラックだ。
夜の海はあな恐ろしや!