鉄砲の使い方の不思議

 どうも良く分からないのでnetで探ってみました。するとありました。それも結構の数が。
 いえいえ事故がではありません。長久手の町の「警固祭り」と称する動画がです。
 いやはや驚きました。
 まずは人数の多さです。撃ち手が100人はいそうです。
 それも何だか町人の旅姿みたいなまた引きパッチの恰好をした者がです。
 みな鉄砲らしき道具を持ってます。
 ですからいざ演武が始まるとドンドンドンとそれはけたたましいばかりです。
 良く見るとどの鉄砲も火縄ばさみがありません。
 火縄ばさみの回転軸を通す穴だけが地板にぽっかり開いてます。
 はじめ、なんだこの鉄砲は、火縄ばさみもない欠陥品かと思いました。
 全部調べたわけではありません。でも持ち込んだ火縄鉄砲がみなそのように見えます。
 ある人が言いました。カラクリがないんだよと。
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 ではどうやって発砲させるか。
 演武姿勢がそれを物語っています。
 皆さん一方の膝をついて片膝とし、鉄砲の台尻下端を土踏まず辺りで押さえます。
 左手は鉄砲の中ほどを掴んで45度ほどの角度で銃口を空へ向けます。
 右手は火縄を摘まんでいます。以上が待機姿勢です。

 次いで、銃を構えもせずに右指先の火縄を火皿に押しつけます。 もちろん轟然と発砲します。
 鉄砲を構えて何てことは一切なしです。
 何だか迫撃砲を発射しているような雰囲気です。

 市議さんのブログがありました。
 皆さん先祖伝来の伝家の宝刀ならぬ鉄砲を携えてこの祭りに参加することが名誉なのだそうです。
 となると各家々に伝わる火縄銃の整備が行き届いているかどうか少し不安になってきました。
 もしかしたら古物故に整備不良や部品欠落のままでの参加ではないでしょうか。

 カラクリがなければ引き金の意味がありません。もちろんそれでは鉄砲になりません。
 昔の大砲と同じ。火縄を直接火皿に押し付けるしかありません。
 これをタッチロックと云います。

 まるで太古の中国や朝鮮の未発達な時代の原始的な鉄砲と同じです。
 銃を構えて狙い定めて発射などという高級な使い方は到底出来ません。
 だからしゃがんで迫撃砲発射のような仕儀になったのでしょう。

 それともわざわざそういう撃ち方のために火縄ばさみを取り外したとも考えられます。
 それでは鉄砲とは云えません。
 ただの鉄管の後方を塞ぎ火孔を開けただけの代物と変わりありません。

 本来それなりに発達してきた鉄砲を何でそんな使い方をするのか。
 不思議なものを見た思いで一杯です。
 でも地元の方はそうは思っていないでしょうね。

 愛知県はいくつも演武団体があります。でも来年この祭りが開けるかどうか心配になってきました。何せ鉄砲が主役ですからね・・・・。
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by natsuman | 2016-10-10 13:37 | 射撃砲術 | Trackback | Comments(0)  

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