邂逅と反省 8/6
だが激しく筋肉を使うわけでなない。心臓が爆発するようなものでもない。並の身体能力と運動能力、それに五感がきちんと働いていれば、高齢者であっても充分に楽しめるスポーツの場だ。
ほどほどの緊張感の中、一心不乱に的を狙えば一瞬は「火もまた涼し」の境地にいたれる。精神一統の結果、標的の黒点に弾着を見れば何物にも代えがたい達成感がある。
第29回目の中島流砲術大会。暑いのを承知で参加。結果は散々だった。生まれてこの方、これほど酷い結果は経験したことがない。
ところが銃にはそれぞれ特性、悪く云えば癖がある。狙った的に当てるにはそのぞれの個性を巧く使いこなさなければならない。成績本位ならば銃を決めた方がいい。それはもちろん分かっている。があえてそれをしない。そろそろ引き際かなと思えばこそだ。
使ったのは江戸時代の、多分お庭で遊びがてら射的を楽しんだ、と思われる細身の小柄かつ軽量な作りのいい火縄銃である。お札(登録証)にはなぜか「婦人銃」とわざわざ記名されている。ご婦人向きに作ったものだろうか。
口径は銃腔を研磨してあるので今は9mmだが、元は8mmくらいだったろう。細身である。
こういうのは射撃向きと云われる。ところが実際は使いこなすのが大変難しい。軽くて扱いが楽だが据銃して狙うと銃口が安定しない。ふらついて照準が定まらない。弾丸径も小さいくつまり弾が軽い。その分ふらふらと飛びやすい。薬量は少なくて経済的。とはいうものの薬量の安定性を欠き弾速が一定しない。とにかく以外に難しいのである。
経験からこの銃にはこの薬量をとそれぞれ導き出しているのだが、この銃は実はまだ決めかねていた。取りあえず一番少ない量で用意して射撃に臨んだところ、この大ポカだった。
全弾、星に命中!という実績が何度もあるボクが弾痕不明というのは、原因はあれこれ云えてもやはり不名誉でありました。
by natsuman | 2015-08-06 09:18 | 射撃砲術 | Trackback | Comments(0)