北陸新幹線か 2/15
新しく鉄道が、それも新幹線となれば地元が歓迎は当然だろうが、天邪鬼なボクはこれでまた北陸がつまらなくなると渋い顔をしている。なぜか。
ボクにとって鉄道は単なる旅の足。普段、何事にもゆっくりズムの江戸時代の旅行記を読み解いているせいか、総じて旅はゆっくりがいいと認じている。
旅は景色や情緒をのんびり楽しむことこそ上々。となれば速い旅に価値があるとは思えない。もちろん時代に即した適度な旅の速度があって当然だが、できれば景色を目で追える程度であってほしい。精々在来特急のスピードくらいまでだろう。
それに比べ飛行機や新幹線はろくに窓外の景色も見えない。面白みに欠ける。旅の醍醐味を欠くこと著しい。旅行者が本当にそんな旅を喜んでいるのだろうか。
速いのがいいはビジネスの話。もちろん旅行業界は手ぐすねを引いて構えている。観光客を惹きつける新しいプランが作れるからだ。観光客はその手に乗っただけ。速いのを喜んでいるように見えるが実は的外れではないのか。
旅行先は遠いほうがいい。行くのに時間がかかるのが宜しい。そこにある種の未知との遭遇やその期待感を時間が醸成してくれるからだ。
北アルプス立山登山の折、よく上野から夜行寝台で行ったものだ。北陸方面へはそのくらいの時間経過が旅をより楽しくしてくれた。遠くへ来たという感じが良かったのだ。
それが新幹線ではね。かえって旅がつまらなくなるという失望感の方が大きいとは言い過ぎか。
北海道だっていずれ同じバカ鉄道が走るでしょう。そう思うとちょっとやりきれなくなる。「そんなに急いでどうする」なんてね。(画像はスペシャルサイトから借用)
by natsuman | 2015-02-15 11:54 | 乗り物 | Trackback | Comments(1)