東京外湾なんて知らないね 6/9

d0013739_16444553.jpg 昨日NHK番組に館山を中心に二つの番組が放映された。郷土紹介だと大勢の市民の目にも触れたに違いない。
 一つは朝の番組”小さな旅”。館山市平砂浦海岸の砂防との戦い、砂山の話し、そしてサーフィンの話し等々。近くの野鳥の森公園山頂からの俯瞰画像がなかなか良い雰囲気だった。
 も一つは夜7時半からの。あれは何だったか”生き物バンザイ”なんて表題だったか。東京湾シリーズの第2弾。東京内湾に引き続いて東京外湾の海の中の話題。
d0013739_164778.jpg 黒潮が流入するこの海域はサンゴの類が豊富で海中は彩りも鮮やか。それだけ多彩な生物の宝庫である。暖かい黒潮がどんどん差し込んでくる。直ぐそばには東京湾海底谷が深く刻まれ、その湧昇流が栄養分を吹き上げてくれる。まして東京湾奥から栄養分豊かな水も南流する。東京湾は生産性豊かな海域なのである。
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 画面は普段なかなか見られない海中の映像を流した。自分も潜水調査を盛んにして海中映像の難しさをよく知っているからとても興味深かった。さすがにNHKさんと思わせた。
 だがしかしである。アナウンサーが口にする「東京外湾」のその「外湾」が何とも気に入らない。
 研究者の端くれとして、研究者同士はもちろん調査報告書など地域の名称の使い方にはそれなりに気を使ってきた。しかしこれまで一度たりとも「東京外湾」とか「外湾」なんて名称は聞いたことがない。もちろん使ったこともない。
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 東京湾は確かに富津岬以北は内湾と呼んでいる。江戸時代には”うちうみ”などとも呼ばれていたのだからそれはいい。しかし、それ以南の海域を「外湾」と呼ぶことはない。
 では何と呼んだか。これまで東京湾の「湾口部」とか「内房海域」などと呼んでいる。その「東京内湾」とか「内湾」とかの名称があまりに世間に敷衍し過ぎたせいかもしれない。内湾があれば外湾もあるだろうとの理解だったのだろうか。それでも勝手な解釈による造語は如何なものだろう。
 肝心の現地で使わない名称を、あたかもそう言わんばかりに繰り返し使うのは納得がいかない。
 おいおい、NHKさん! 外湾なんて名称があったかね! とそう投げておこう。
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by natsuman | 2014-06-09 16:53 | 教育学習 | Trackback | Comments(0)  

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