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つまらない露天湯 3/16

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 今ここは足湯だが、かっては誰でも入れる露天風呂であった。修善寺温泉名物の”独鈷の湯”である。
 あるとき親孝行な男が川で親の身体を洗っていた。すると弘法大師が「川の水では冷たかろう」と、持っていた独鈷でその場を突いたところお湯が沸き出した、という伝えがある。
 以来、修善寺名物川縁りの混浴露天風呂として観光客に親しまれてきた。
 多少の目隠しがあるとはいえ湯船は道路から丸見えである。脱衣場もない。大勢の観光客の興味深げな視線を浴びながら裸になり、入浴するのはかなり勇気が要る。
 随分昔に浸かったことがある。その時、若い女性も一緒に入っていたのを思い出した。こちらは男だし、ここ以外にも望遠レンズの放列が狙っているような露天に入った経験もあるから、大して抵抗もなかったが、その女性の勇気には恐れ入ったものだった。
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 今は公衆衛生上の問題とかで露天風呂はただの足湯になってしまった。この湯に浸かるのが目的の楽しみが失われたのはまことに残念。
 百数十年前まで日本人は南女を問わず大らかに一緒に風呂に入っていた。開国以来、本当は女の裸に興味津々の西欧人種、聖人君子面をしたキリスト教信者の偏倚な目が、それを曲事にした。
 文化の違いはいつまでもかみ合わない。それにしてもただの足湯ではつまらないのひと言に尽きる。

by natsuman | 2014-03-16 09:19 | 温泉・旅 | Trackback | Comments(3)  

Commented by sibuya at 2014-03-16 10:38 x
つまらない露天風呂だっていいじゃありませんか・・
この歳になって女性の裸を見たって心が燃えるわけじゃないし
もしこんな露天風呂に入る女性は「オバタリアン」ばかりですよ・・
Commented by tokyokid at 2014-03-16 13:32 x
夏丸さま、ご意見まことにその通り。西洋人が横浜始め各地に行くようになってから日本は変りました。ご指摘のとおりです。その上、なにもかも悪いほうに変りました。これが悲しいのです。
Commented by natsuman at 2014-03-16 15:02
sibuyaさんへ いえいえ女の裸が見たいわけではありません。一緒に入りたいわけでもありません。気持ちの良さそうな露天風呂なら誰だって入りたいと思うでしょう。その機会を封じてしまったところに問題あり、それがつまらん処置だというのです。
なお、現代の若い女性は案外気にしない方も多て、実際、一緒に浸かった経験は何回もあります。一方、オバタリアンと一緒の経験は殆どありません。
日本人は元々大らかな文化を持っていました。それを輸入の色眼鏡で見る方に問題があると思うのですが・・・・。tokyokidさんそうですよね。
今どきどこにも足湯があります。でも大勢がズボンを捲って足を突っ込んでいる光景なんてあまり美しいものとは思えないですし。

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