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盛岡名物 2/26

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 盛岡と云えば麺である。それも名物が三つある。順序は知らないが、まずはわんこそば。昔90杯近く食べたことがある。しかしあれは食べ方を楽しむだけで「蕎麦」を味わうという風情はない。
 次ぎに盛岡冷麺。これはしこしこと腰の効いた半透明状の太めの麺が冷たいスープに入ってる。注文の際に辛みの程度で5段階に受けてくれる。辛いものがお好きな方には納得だろう。
 2年前その発祥元だというお店で食べた。見た目は如何にも夏向きで食欲をそそる。だが歳より向きではなかった。
 なぜならその固めの麺というのが、イタリア風に云えば正しくアルデンテでやたら固い。歯の悪い者は噛むに噛めず、呑み込むに呑み込めず、目を白黒する羽目に。
 その経験を元に今回は溫麺にした。こちらは汁が温かい分、麺がやや柔らかい。老人向きである。ただやはりここは東北。汁がやたら塩からいのにはまいった。
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 3番目がジャージャー麺。これが一番特異だろう。真っ白な腰のないうどん様の麺に野菜が載り、上に真っ黒な特製味噌が塊でドタッと載っている。見てくれはあまり宜しくない。
 まずはそれを箸で良くかき混ぜる。見ばはさらに悪くなる。その上に好みで酢、ラー油、辛み味噌、まだ外にもあった調味料を幾種類もかけて頂く。口当たりは柔らかいから老人向き。
 食感は何だか皿うどんのような、ご飯の代わりに麺を入れたビビンバのような。素朴なまぜ料理ということになろう。これは朝鮮系だなと思いつつかき込む。なお注文の際は大中小を受ける。ご婦人は小、ボクは中、お隣の若者は大だった。充分な量がある。
 店は市内各所にある。どちらかといえばB級グルメだから大きな立派なお店はない。その第一頭が「白龍(パイロン)」。間口一間半程の小さな構え。入るときは横になって入る感がある。店内は狭い。皆さん肩と肩をすり寄せてくちゃくちゃ、するする。
 と何だそれだけかと思われるだろう。だがここからが面白い。客は特製味噌で汚れきった皿に生卵をポンと割る。箸で卵を崩し、はい願いますと箸を添えたままカウンター越しに差し出す。
 中では湯はもちろん出しの効いたスープが煮え立っている。とそこへ、つまり食べ残した汚れた皿にさらに味噌を足し、熱い熱いスープを加えて一気にかき混ぜる。
 みるみる半熟状態の卵スープが出来上がる。再びハイッと客に差し出される。客はまたそこに各種特製調味料を加えてフーフー云いながら頭から汗を流して頂く。これをなぜか「ちいたんたん」という。
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 何とも変わった食べ方。観光客は馴れないから調理場のお母さんに皿に箸を添えて出せばいい。みなやってくれる。
 卵が50円。中が400円で計450円。何とも安くて腹が足りてまあまあの味。昼時にはサラリーマンが列を作るのも頷ける。
 お味のほどはなるほどというもの。でもこいつはいいというほどのものでもない。だがそれ以上に話の種になる。盛岡へ行ったら一度お試しあれ。

by natsuman | 2014-02-26 11:47 | 温泉・旅 | Trackback | Comments(0)  

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