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道中記発刊の準備 6/2

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 思えば結構な時が経った。古文書解読に関心を持ってから。いつ頃からだったか思い出せないが、いい指導者といいお仲間に恵まれて道中記やらそれなりの文人の記録等々を7種類も読み解いてきた。もちろん分担があるからボクはそのほんの一部だけだが。
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 その内一番の大冊は地元和田町の承認・鍋屋嘉兵衛さんの道中記だろう。折からのお伊勢詣での波に乗って遠くは四国は金比羅様から長野の善光寺に北は日光東照宮にまで脚を延ばしている。今ならさながら大海外旅行というところだろう。費用13両というのもそれを物語っている。
 それを月に一度寄り集まっては分担部分を読み解き、発表しては丁寧に現代の文字に、読みに訳文に翻案していく。これが実に面白い。有名なきたさんやじさん物語と同じようなもので、旅人の新鮮な驚きや発見、呆れた話、各地の産業や世情等々を簡潔にし筆にしている。
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 道中記はそういう意味で古文書への入門書かも知れない。それを今度本にして発行することになった。沢山売れるはずもないテーマだから仲間同士の負担も少なくないと思われる。どんな本が出来上がるか楽しみではある。

by natsuman | 2012-06-02 15:31 | 教育学習 | Trackback | Comments(3)  

Commented by tokyokid at 2012-06-02 21:17 x
ひとつご教示いただきたいのですが、古文書解読には、草書が読めなくては作業ができないものでしょうか。ご経験の一端をお洩らし願いたく。お願いします。
Commented by natsuman at 2012-06-03 08:29
古文書は、要はひとに何かを伝えるためのもので、多くは江戸時代から明治にかけてのものです。文字は確かに草書ですが、今私たちが使ってる漢字を崩したものですから、書き順、筆の運び、省略の仕方などを理解すれば、そう苦になるものではありません。ただ候文である、漢文も混じってる(下から上へ戻って読むこともある)、草書体で崩し字で書かれている。というのが特徴です。
なお古文書の崩し字は江戸幕府の公文書の書体である「御家流」で書かれていて全国どこでも共通します。その外にも特有の字体や文字が使われますので、それは一通りの知識が要ります。
解読は正に読み解くという作業です。崩し文字を現代文字に置き換え、次いでそれをどう読むかを解きます。さらに現代文に訳します。
実は私もこの読み解くというのはあまり得意ではありません。ただその内容を知ることによって当時の世界がいろいろと見えてきてそこが面白いのです。
古文書講座は全国各地でかなりの盛況と聞きます。一度そちらの博物館などへ古文書講座がないか尋ねられては如何でしょう。
Commented by tokyokid at 2012-06-04 22:59 x
懇切丁寧なご説明を有難うございました。おかげさまで、探す方向がわかりました。私は草書を読めない(もちろん書けない)ので、そのあたりが古文書解読のネックになると思っております。ご教示有難うございました。

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