燃料いらず 7月30日
ブチブチブツブツと熱湯が勢いよく噴出している。見れば合羽姿のおばさんが二人、その熱湯の中へ何やら入れて作業している。
廻りには何もない。同じように湯が噴出する処が外にあってもよさそうだがここだけ。不思議なものである。誰かが温泉でも掘って、その挙げ句、熱湯が噴出しているかのようだ。
おばさん達は鹿角から来たという。隣の県だ。八幡平を越えてここまでやって来たわけだ。何をしているんですかと聞けば、フキを茹でているという。
そういえば青臭い臭いが辺りに立ち込め、熱湯の中にはネットに入れたフキが浮かんでる。軽トラの荷台にも沢山袋が転がっていた。毎年、フキを取るとここまでやって来て茹でていくそうだ。
熱湯につき注意と立て札が建っている。ここへ落ちたら全身のヤケド疑いなし。地獄の釜の蓋を開けたようで何やら恐ろしげである。
続いてやって来た一団。ケースに入った玉子とザルを抱えてきた。やおらストックのようなものを出して熱湯の中に釣り下げた。馴れたものである。だが熱湯が過激に噴き出す直ぐそばだから何やら空恐ろしい。
それを面白そうに見ている家内。相変わらず気安く他人に声をかけるものだから、この一団、玉子は沢山あるし早々無視するわけにもいかずだったのだろう、とうとう茹であがった玉子をどうぞと来た。物欲しそうに見えたんだね。
by natsuman | 2010-07-30 14:35 | 自然環境 | Trackback | Comments(0)