6月20日(月) アマチュア旋盤工、道具づくり!

 5時50分、定時起床。だが雨音がする。まだ雨が上がりきっていない。ラジオ体操は駄目かと再び寝床へ潜り直すが、再度起きたときは上がっていた。
 今日は一日中、工房に籠もり、小さな卓上旋盤と取り組んで真鍮棒から愛用の火縄銃の掃除用具を作る。日本語では槊杖(さくじょう)、別名カルカ、英語ではクリーニングロッド。玉を込めたり筒の中を掃除したりする道具。これがないと銃腔の掃除がおぼつかない。火縄銃は文化財。放っておけば錆の巣となるから手入れ用具の備えも大事である。
 本来、火縄銃にはそれぞれ樫の木から削り出した芸術品的な道具が備わっていたはずだが、木製品でしかも消耗品だから今の世にはなかなか残っていない。やむなく今は代用品を利用することになる。この種の古い前装銃射撃に用いる海外の道具を模倣して、真鍮棒の先端に特殊な形状の部品を取り付けたロッドを使用するのが通例だ。この部品は払拭用の布片が腔内を隅々まで拭い、しかも抜き出すとき中に残らないようになっている。こういうものは西欧人の方が不器用なだけにかえっていろいろと工夫がある。
 もちろん火縄銃は現代銃と違って口径がまちまち。それぞれに合わせて用意しなければならない。これまでは木棒を加工して使用していたが、やはり今ひとつ使い勝手が悪く、しかも消耗するので、まだ見習いのアマチュア旋盤工としては手始めに比較的短いもの用を作ってみたわけ。d0013739_1818617.jpg
 それにしても昔の人はすごい。ろくな道具もないのに細くて長い槊杖を実に上手に作る。趣味のない人から見ればただの細長い棒に見えても、われわれにはそこに職人の冴えた技が見え伝わってくる。ましてや樫の台木の製作は容易ではない。現代技術でもどうやって作ったかよく分からない部分もあり銃砲史のなぞにもなっている。d0013739_18191283.jpg
 出来上がりは写真の通り。手始めにしてはまあまあ。これで専門の店に注文しなくて済む。この世界はこうして手作りの要素が沢山あるのが特徴で、それがまた興味深く、かつ面白い。
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by natsuman | 2005-06-20 18:09 | Trackback | Comments(0)  

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